物流

【連載第9回】「通販物流在庫管理とは?」~人気ショップはこうしてます!知っておきたい通販物流・在庫管理のテクニック~ 物流現場での作業効率を向上するためのロケーション管理~実践編~

皆様、こんにちは!
ロジザード株式会社の河野 友美(カワノ ユミ)です。
今回も宜しくお願いいたします!

さて、今回は 前回に引き続き、「ロケーション管理」のお話です。
『何故ロケーション管理をするのか?』という所を前回お伝えしましたが、
今回は、「ロケーション管理方法」の具体例をご案内いたします。

  1. 『ロケーション管理』には2つ方法がある
  2. 『固定ロケーション管理』とは?
  3. 『フリーロケーション管理』とは?

ネットショップ様の多くが、頭を悩ませている、煩雑な出荷作業の1つがピッキング作業。
前回、その解決策としてロケーション管理(棚管理)についてご紹介しました。
今回は、弊社のユーザでロケーション管理によって出荷業務の効率化を実現させた 有名アパレルB社様の事例をご紹介します。

1. 『ロケーション管理』には2つ方法がある

B社様はセレクトショップと呼ばれる多品種小ロットが基本のビジネスのため、物流の現場もかなり煩雑なものになっていました。
物流現場の効率化のためにロケーション管理を実施していましたが、その方式に問題がありました。

1)『固定ロケーション管理』
これは、あらかじめ商品ごとに保管するロケーションを決め、その決められた場所に棚入れする方式です。
スーパーの棚の様なイメージです。必ず”この場所”と決めた場所に商品を入れ管理します。

2)『フリーロケーション管理』
こちらは、商品を空いている棚に自由に入れてその結果をシステムで管理する方式。
アマゾン倉庫の様なイメージです。どこに何を保管してもOK本のとなりに洗剤があるといった様な管理方法です。

1)の『固定ロケーション』は、一部の売れ筋商品や定番品が中心の出荷では非常に効率的な方法です。
しかし、多品種小ロットの商材を扱い、常に売れ筋が変化する場合には、なかなか物流現場の効率を上げることは出来ません。
これにより、、

2.『固定ロケーション管理』とは?

B社様の以前の物流現場を見学に行った時、『固定ロケーション管理』をされていました。
ブランド別,品番別に並べて、場所が確保されている様な管理です。
商品の保管場所はある程度把握できるのですが、商品が入っていない、もしくは少ししか入っていないロケーションが多く存在するのが目に付きました。
商品が出荷された後もそのままロケーションだけが空のまま残されていたのです。
実際、保管効率の低下とロケーションのメンテナンス作業に担当者様も悩まれていました。

1日の終わりに、空いている在庫を確認し、補充していく作業等を必要としていたのですが、日々の出荷に追われている現場では、固定ロケーションをメンテナンスするだけの時間的な余裕が無かったようです。
もちろん、当初は毎日、終了後に棚確認ができていました。
出荷件数&アイテム数も多くなかった頃は。。

さらに、空のロケーションが増えた分、保管スペース自体が広がってしまい、ピッキングをする作業員の移動距離も長くなってしまっていました。
もちろん、管理スペースも増えるので、保管料金も高くなっていきます。
やはり、多品種小ロットの商材や売れ筋商品の変化の激しいビジネスの場合、フリーロケーションの方が適しているといえるでしょう。
私も前職では、同様の『固定ロケーション管理』をしていました。
必ずこの棚のこの場所にAブランド,商品No1を保管している。
だから在庫も減っていたらわかり易い!でした。
しかし、アイテムが増え、在庫数も増えてくると、結局入荷時に”棚に入りきらない”という事が多発し、ちょっとの期間だから、入り口においたり、別の部屋に保管する事が多くなりました。
もちろん、現場のメンバーには情報共有していました。
ある時から、仕入れ発注者がそれを知らずに、いつもの棚に商品を確認に行った際“在庫がない! 発注しないと!!” と他の保管場所の存在をしらず、在庫があるにもかかわらず、発注してしまう。
という事もが多発してきました。

3.『フリーロケーション管理』とは?

B社様では、物流在庫管理のシステム改善に伴い、バーコードを使ったフリーロケーション管理での運用に切り替えました。
バーコードを読み取るハンディーターミナルを使えば、瞬時にロケーションのメンテナンスが出来るため、空のロケーションは激減し保管効率は大きく改善されました。

さらに「売れ筋の商品は近くのロケーションへ、動かなくなった商品は遠くのロケーションへ」というメンテナンスを随時行うことで、ピッキングを行う作業員の移動距離も 大幅に短縮することが出来ました。
この移動作業も、ハンディターミナルを利用し簡単に実施する事ができました。

これらの地道な改善活動の結果、B社様はお正月休み明けの初日の出荷作業で、通常の5倍の出荷量を難なく処理することが出来たそうです。

現場作業の改善にはロケーション管理は重要です。

しかし商材や商売の特徴によって、どのような管理方法がよいのか、その適正を見極める必要があります。

是非、自社の保管形態について見直してみていかがでしょうか?