物流

【連載第10回】「通販物流在庫管理とは?」~人気ショップはこうしてます!知っておきたい通販物流・在庫管理のテクニック~ EC事業者が物流倉庫を移転する際の注意点とは?

皆様、こんにちは!

今回は、EC事業者様が物流倉庫を移転させる際に気を付けたい点をお伝えしてまいります!

最近、倉庫移転をされるEC事業者様が増えてきたように思います。もともと、他の業態に比べて、倉庫移転の間隔が短い業界ではありますが、最近の運賃の値上げなどの外的要因もあってか、今まで以上に倉庫移転への関心が高まっているようです。

EC事業者様が倉庫移転を決心する大きな理由としては、大きく2つが考えられます。

1、現在の倉庫との単価(コスト)が合わなくなった

2、ビジネスの拡大に伴い、倉庫スペースが足らなくなった

どのEC事業者様も、より良い条件を求めて倉庫移転をする訳ですが、一歩間違えると、今まで以上にコストが高くなったり、物流品質が下がったりしてしまいます。

今回は、失敗しない倉庫移転のポイントをご紹介します。

1)自社作業の見直し改善のチャンスととらえるべき。

物流アウトソーシングは、EC事業者様の物流に関する作業負荷を軽減し、商品の開発やプロモーション活動に専念できるというメリットがあります。
しかしその反面、物流業務に関して倉庫会社に全面的に依存してしまうと、現場の運用やその問題点をネットショップ自身が把握できなくなることがあります。

「物流関係はうまく回っているから問題なし」という判断をしていたものが、倉庫移転の際に問題点が明るみに出るということも多いようです。

先日、倉庫移転されるお客様の打ち合わせに同席させて頂いたのですが、 移転先の倉庫様から、”現在の業務を教えて下さい”と言われて、現在の倉庫様との運用面のポイントをメモで提示されました。
内容を1つずつ確認していくうちに、

「あれっ?この作業って本当に必要なの?」という言葉が出てきました。

ある商材の検品指示で、一人の方が”検品ポイントは4ヶ所あります”と説明したのですが、
実際の仕入れ担当者からは、”今は検品ポイント2ヶ所でいいんですよ。”との事。
どうやら検品効率をあげる為に、メーカー側と調整して改善していた事が、うまく伝わっていなかった様でした。

後日お伺いした際に、

「打ち合わせ終了後に運用見直しをしたら、実は他にもムダや、運用改善できる事が多数出てきました」との事でした。

担当者が代わったり、取扱い商材が変更になったり、商品納品方法や管理が改善していたり。
ネットショップ様の運営も少しずつ変わっています。
倉庫移転をする前には、必ず現状の業務フローの分析や見直しをすることが重要です。

2)現在の倉庫から移転先の倉庫へのスムーズな移転方法とは。

倉庫移転において、最も重要なことは、現倉庫・新倉庫・ネットショップの3社による円滑な情報共有です。
弊社もよく倉庫移転の現場に立ち会いますが、EC事業者様の担当者様が現倉庫に気を遣いすぎて必要な情報提供を求めず、新倉庫に必要な情報が届かないという場面に遭遇します。
しかし実際に倉庫業者の方々にお話を聞いてみると、
「ショップ様が引越しされるのはイヤだけど、それは仕方がない。むしろ、物流としては責任を持ってきちんと送り出したい」
と、意外にも倉庫移転に関して非常に協力的でした。逆の立場(荷主を奪う側)になることもあるからでしょうか。

やはりここは、EC事業者様が主導権を持って、情報の引き継ぎを行うことが重要です。

現倉庫や新倉庫との情報共有を疎かにしてしまうと、倉庫移転後に大きな問題になることがあります。

倉庫移転の失敗事例

★引っ越しの荷物がぐちゃぐちゃな状態で届いたので、整理が追い付かず、
出荷したくても商品が探せない。→100件出荷する必要があったのに30件しか出せなかった。(物流会社様より)

★移転元と移転先の倉庫共に棚卸(在庫把握)しておらず、あるはずの商品がない。
(どこで紛失したか不明。所在も不明。損害を自社で補填)(ネットショップ様より)

★自社に撮影用で商品を取り寄せしたら、当初想定していなかったピッキング費用を別途とられていた。
(ネットショップ様より)

倉庫移転は、非常に面倒な作業です。しかし、現在の運用を改めて見直し、物流改善につながる可能性があります。
倉庫移転を検討しているEC事業者様がいましたら、以下のポイントにはぜひ注意してください。

確認事項例

*現在の倉庫様との運用の確認(作業,連絡方法等も含め)

*倉庫様側で何をして頂いているかの詳細確認

*ノベルティ,販促物,資材関係などの手配,運用

*返品時の運用方法等

*それぞれの作業に関する付帯費用についての確認