決済

【連載第13回】 「国」「地方公共団体」「民間利用」でPay-easyが堅調に成長

マイナポータル(マイナンバー制度)との連携、ふるさと納税への利用も期待

「Pay-easy(ペイジー)」は、税金や公共料金、各種料金などの支払いをPCや携帯電話、ATMから支払うことができるサービスです。「Pay-easyマーク」が付いている納付書・請求書の支払いや、支払い方法としてPay-easyが選択できるWebサイトでの料金の支払いなどに利用可能です。利用者はインターネットバンキングやモバイルバンキング、ATMなどから簡単に公共料金、各種料金を手数料なしで支払うことができます。

国民年金保険料の納付については前年度比2倍に増加
NTTや携帯電話の支払いなど民間利用も成長

Pay-easyは、税金や各種料金などの収納を行う団体・企業と、金融機関を接続して収納業務の電子化、効率化を行うために構築されたマルチペイメントネットワークの機能を利用しています。マルチペイメントネットワークの運営は、日本マルチペイメントネットワーク運営機構(JAMMO)が実施。都市銀行、信託・長期信託、地方銀行、信用金庫、信用組合など、国内金融機関のほとんどがJAMMOの構成会員となっています。

Pay-easyの支払いは、「国」「地方公共団体」「民間利用」の3つに分けられます「国」の分野では、税理士の利用を中心とした国税電子納付の浸透や、関税(財務省関税局)の「ダイレクト方式※」利用拡大など、国庫金収納でのPay-easyの利用が挙げられます。
※ダイレクト方式は、収納機関(官公庁等) のシステムにアクセスして、電子申告・申請等を行うこと

「地方公共団体」では、自動車税、固定資産税などの地方税および各種料金をPay-easyで支払うことが可能です。「民間利用」では、JR東日本や西日本の料金、NTTドコモやKDDIの通話料金、JRA(日本中央競馬会)やYahoo!かんたん決済などさまざまな分野で採用されています。また、決済代行事業者を利用して導入する企業も順調に伸びているそうです。

JAMMOから発表されているリリースをみると、Pay-easyの取り扱いは、年々拡大を続けています。たとえば、平成26年度の利用件数・金額は、Pay-easy開始以来、13年連続での増加となりました。

平成26年度の国庫金分野におけるPay-easy納付件数は、前年度比121%に増加。中でも、国民年金保険料の納付については前年度と比べ2倍近い利用件数となっています。また、地方公金分野については、平成27年1月から宇都宮市、小山市、茅ヶ崎市の3団体、4月から柏市、川崎市、生駒市、平群町の4団体が新たにPay-easy収納サービスを開始し、さらに神奈川県ではPay-easyで納付できる税目が追加され、自動車税などの税金もPay-easyで納付できるようになりました。

2015年5月には初めて月間800万件の利用を突破
長州力さんが“徴収力(ちょうしゅうりょく)”をPR

2015年5月利用件数をみても、初めて月間800万件を突破。過去最高となる805万件(対前年同月比112%)を記録しています。また、利用金額についても、5月としては過去最高となる1兆1,791億件(同128%)を記録したそうです。

国庫金分野では、国民年金保険料の納付件数が前年同月比3.6倍と急増したことなどを受け、利用件数が前年同月比129%、利用金額が136%と伸長しました。毎年5月は自動車税・軽自動車税の納付をはじめ、地方公共団体でのPay-easy利用件数が伸びる時期となりますが、神奈川県や兵庫県などの都道府県でのPay-easyの採用もあり、対前年比約25%と、昨年から大幅な伸びを記録したようです。

また、金融機関が事務センタ等で請求書・納付書をOCR処理して一括消込情報を作成し、この情報を収納機関へファイル伝送する方式となる「一括伝送方式」の普及も追い風となっています。2015年5月は、東京都の税金を「一括伝送方式」で扱う三菱UFJ銀行をはじめ、複数の金融機関が一括伝送方式に対応しています。

今後は、2017年からの利用開始が予定されているマイナポータル(マイナンバー制度)との連携が期待されます。内閣官房では、マイナンバー制度で構築されるマイポータル/マイガバメントへの電子決済ポータル機能の付加を検討されていますが、同社のリリースによるとその提案を行っていくようです。さらに、近年、すそ野が広がるふるさと納税の決済手段の拡大に向け、Pay-easyを利用してもらえるように進めていく方針とのことです。

なお、Pay-easyでは、プロレスラーの長州力さんをキャラクターに起用し、地方自治体などに対し、その“徴収力(ちょうしゅうりょく)”をPRしています。

「ペイジー収納サービス」は、公共料金・税金などの支払いを、金融機関の窓口、ATMやインターネットバンキングを利用して行い、即時に支払い情報(消し込み情報)が収納機関に通知される仕組み(出典:Pay-easyのWebサイト)

記事の執筆者:秋山 恭平秋山 恭平