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  • 連載第3回
  • 2015/2/20

EC事業者がおさえておきたいLINEの話

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LINEの流れをざっくり振り返る

皆さん、LINE使っていますか? この記事を読んでくださっている皆さんは、LINEよりもFacebookを使っていそうなイメージがありますが、いかがでしょう。

メッセージアプリLINEのサービス提供が始まったのは、2011年6月です。月日が経つのは早いものですね。その特徴的なキャラクターのスタンプに注目が集まりましたが、TwitterやFacebookとは違うイメージ、とにかくユーザーを集めて広告でマネタイズするのかな?くらいに思っていました。

ところが、2012年6月に「公式アカウント」がスタート。大企業が参入するようになりました。無料のスタンプをダウンロードするために、公式アカウントと友達になる(というのは、私の周囲のネットビジネスをしているわけではないユーザーもやっていましたので、一般に広く浸透していたと言えるでしょう(スタンプをダウンロードしたら、ブロックするみたいな話も聞きますが……)。ビジネス面から見ると、スタンプ配信費用も含めて数千万円という単位になるとのことで、テレビCMを打つような大企業向けのもの、という印象でした。

それから半年後の2012年12月には、実店舗や公共団体向けにLINE@が登場。「友だち追加」したユーザーに、メッセージやクーポン・セール情報などが送れるサービスで、月額5,250円という、中小にもうれしい価格設定でした。O2Oのサービスの代表格でもあり、実際、美容院や飲食店で来店につながる効果があったようですね。その事例を見て、「使いたい!」と思ったEC事業者さんも少なくなかったと思います。

少し進んで2014年8月、フリマアプリのイメージが強かった「LINE MALL」が、「LINE グループ購入」「LINE ギフト」などで、BtoC ECのプラットフォームとなることも発表されました。とはいえ、EC事業者から新規出店を募集することはなく、バレンタインなどに実施された「LINE ギフト」は、LINEが主体となって商品を集め、販売したというイメージでした。

ここまでの流れで、「うーん、LINEはEC事業者には関係ないのかな?」とあきらめていた人も多かったと思います。

しかし、それから2ヶ月後の2014年10月、LINEの戦略発表会に行ってみたら、EC事業者さんに関係がありそうなビッグニュースがばばん!と発表されたのです。2014年末から、実際に提供が始まっています。そのなかでも、EC事業者さんにウォッチを続けてほしいサービスは次の2つです。

1.「LINE Pay」でスマホ・ID決済に参入

LINE Payは決済サービスです。アカウントを作ると、LINEでつながっている友達に送金できたり(CtoC)、LINE Payを導入しているショップで決済できたり(BtoC)します。クレジットカードや銀行振込の代わりになるだけでなく、LINEでログインすると住所なども紐づく、ID決済でもあると言えます。リアル店舗に端末が置かれれば、電子マネーのようにも使えるでしょう。今一番近いサービスは、話題になったApple Payでしょうか。

目を引いたのは、決済手数料です。導入から2年間は月間決済額100万円まで0%、超過すると物販が3.45%、デジタルコンテンツは5.5%が基本となっています。決済サービスのSPIKE(https://spike.cc/)のフリープランと似ていますね。

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(図は、LINEプレスリリースhttp://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/896より引用)

モール以外の独自ECサイトは、PC時代から入力フォームの手間が課題となっていました。LINE PayなどのID決済は、それを解決する手段の1つではあります。ただし、ユーザーがアカウントを作り、EC事業者はサイトに導入する作業が発生します。ユーザーは使える場所がなければ導入しないし、EC事業者はユーザーが多くなければ導入しないという、ニワトリとタマゴ的な問題が発生します。ユーザー間の送金ができるのが、ユーザー間のハードルを下げるかもしれませんが……、個人的には、セキュリティと引き換えとはいえ、LINE Payのアカウント作るの、すごくめんどうくさかったです……。

2.「LINE@」をどう使うかが、コミュ力のみせどころ

先述の実店舗向けサービスLINE@が、ECサイトでも利用できるようになりました。加えて大きいのは、画像つきリンク配信ができるようになったこと。「バンザーイ」と喜んだEC事業者さんも少なくないはずです。料金体系は、メッセージ数が1,000通までは無料プランがあり、とりあえず試せます。有料プランも5万通までは月額5,400円(税込)と、前回の料金の踏襲という感じですね。

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(図は、LINEプレスリリースhttp://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/937より引用)

FacebookやTwitterとLINE@で違うのは、メッセージを送るとプッシュ通知がされるということです。Facebookならメッセージ、TwitterならDMがありますが、これはメッセージアプリのLINEのほうのコミュニケーションに近いですよね。LINE@のメッセージは、一斉配信ながら、通知がされるというもので、新しいコミュニケーションが必要になります。タイムセールや新商品入荷情報などが頭に浮かびますが、この距離感が店長の腕の見せどころでしょう。

友だち通知してくれたユーザーからのメッセージがあったときに限り、1to1のやりとりも可能です。メールでのお問い合わせよりも、気軽な返信ができそうですが、即レスが求められそうでもありますね。さっそく活用している美容師さんのブログ(http://naotokimura.tokyo/archives/6156)がありましたが、マメじゃないとストレスかもしれませんね。

スマホ時代の新しいコミュニケーションを学ぼう

いくつか見てきましたが、LINE Payをやると発表されたときに、「LINEさん、本気でスマホのプラットフォームを目指しているんだな」としみじみ感じました。

私が言うまでもなく、スマホの登場によってショッピングを含めた私たちの生活が大きく変わりつつあります。その変化をダイレクトに感じるためにも、プラットフォームを目指すLINEのサービスはウォッチしておくべきだと思います。まずは、無料のLINE@プランをどう使うかから、頭の中で考えてみるだけでも良いと思いますので、はじめてみてはいかがでしょうか。