• 物流
  • 連載第8回
  • 2015/7/22

Tokopoketはインドネシアの新しいポケットサイズマーケットプレイスだ

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皆さんはFacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを通じて誰かから商品を買った経験はありますか?または逆に、売った経験はありますか?インドネシアではソーシャルメディアを通じたイーコマースが日常的に行われており、日本より普及している印象を受けます。今回は、そのようなソーシャルコマースの普及を受けて登場したスマートフォンアプリケーションの記事をご紹介します。

もしあなたがインドネシアのイーコマースについて知見があるのであれば、ローカルの人々が商品を売るためにソーシャルメディアを使っていることをご存じだろう。TokopediaやBukalapakのようなCtoCマーケットプレイスへの参加者は疑いようなく増加している。しかし、最新のSingPostのレポートによればイーコマースを通じた商取引の27%近くがいまだにFacebookやTwitter、Instagramのようなソーシャルメディアを通じて行われているのだ。とある19歳の少年は、いかにInstagramでイーコマースを成功させるか、をテーマにした電子書籍を出版した。群島におけるソーシャルコマースこそ、スタートアップ企業Tokopocketの創業者であるGerry Herwantoが追い求めているチャンスである。読んで字のごとく、Tokopocketはあなたのポケットにフィットするマーケットプレイスだ。Herwantoは、Tokopocketはモバイルファーストでありモバイルのみのプロダクトであること、そして多くの人々への接触・販売機会を狙っている極小規模から中規模の事業社を支援する企業であること、を述べている。

「Craigslistや、Gumtree、Kaskusといったサービスを思い浮かべてみてほしい。彼らはInstagramと結合されてはいるものの、モバイルアプリケーションのフォームはいまだにデスクトップのバージョンと変わらない。だから、Tokopocketこそがソーシャルメディア上でのイーコマースマーケットプレイスに根差したコミュニティである、と言えるのだ。」とHerwantoは説明する。

参照:インドネシアにおいて、新規事業の芽はその場しのぎのソーシャルメディアイーコマースの波の中から生まれる

FacebookとTwitterのポケットユーザーたち

Tokopocketは非常に使いやすい。Herwantoは編集部を訪れ、商品デモンストレーションを披露してくれた。このアプリケーションは売りたい商品を撮影するための、すでに一部のユーザーがInstagramで使い慣れているようなカメラが組み込まれている。販売者は、プライスタグをピン止めすると同時に、商品を見つけてもらいやすくするためにハッシュタグに紐づけたキーワードや商品説明を加えることもできる。ユーザーは他のユーザーの品揃えをチェックするために相手をフォローすることができる。そして、Tokopocketは買い手が売り手に交渉したり、商品に関する質問をするためのインスタントメッセージ機能を備えている。

個人設定を行えば、Tokopocketは各ユーザーのフィード上に関連するアイテムをリストアップし、表示することもできる。各ユーザーは、もし相手がある商品を気にいるだろうと判断すれば相手のタイムライン上にそのアイテムを留めておくこともできる。現時点では、Herwantoは決済プロセス自体には関与していない。なぜなら、このアーリーステージにおいてはユーザー体験を複雑にしてしまうかもしれないからだ。

彼によれば、TokopocketはFacebookやTwitterと連携していく予定だという。つまり、ユーザーは彼らのリストをソーシャルメディア上に投稿したり、ハッシュタグを連結することができるようになり、その結果として商品に興味を持ったユーザーがいればクリックを通じてTokopocketのショップに誘導することができるようになる、ということだ。Herwantoは、この機能拡張はきわめて重大な部分だと信じている。なぜなら、Facebook、Twitter、Instagramのような遊び場で、ユーザーたちがビジネスを行うことができるようになるからだ。

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ポケットサイズの可能性

Tokopoketが決済をユーザーが判断すべき部分として慎重に扱っていることからもわかるとおり、Herwantoはソーシャルメディア上での詐欺行為に敏感であり、ユーザーに注意するよう呼びかけている。「イーコマースはゴールドラッシュ時代の西に広がる高野のようなものだ」、とHerwantoは説明する。「この分野には確実にゴールドが存在している。しかし、イーコマースは誰にでも開かれた領域であるがために、あなたのゴールドを狙う賊が周囲に潜んでいる。詐欺行為から100%守られている人間は存在しない。」

Tokopoketは将来フリーミアムモデルを実装する予定であることをHerwantoはつけ加えた。これは、購入者も販売者も永続的にサービスを無償で使うことができるが、販売者は追加費用を払うことで追加機能を得られる、ということを意味する。これらで得られるオプションはTokopoketの検索ページ上に設置された特設スペースを購入する、など、リストを見つけてもらいやすくするためのプロモーションだけではないかもしれない。Herwantoは、Tokopoketは他にもマネタイズのアイデアを持っているが、今はそれらを実行すべきタイミングではない、と述べた。

Tokopoketは数日前にローンチしたばかりのサービスだ。始まったばかりのサービスなので当然だが、ユーザーベースはまだごくわずかである。しかし、Herwantoや共同創業者Yuwonosigitは3ヵ月で50,000ユーザーの獲得を目論んでいる。Tokopoketは金額非公開ではあるがエンジェル投資家より投資を受けている。このアプリケーションは現在Androidでの利用となるが、すぐにiOSでも利用できるようになる予定だ。

参照:インドネシアのソーシャルコマーススタートアップ、Kleoraのシードファンディング

インドネシアにおいて、スタートアップはShopiousKleoraOiffel, そして Zockoのようなソーシャルコマースプラットフォームと競合することになる。それは間接的に、自然とTokopediaやBukalapakのようなCtoCイーコマースサイトと対峙することにもなる。

「我々は、スマートフォンを持つ誰しもがTokopoketを使える世の中にしたい。そして、主導権を再び販売者の手の中に戻したいのだ。」とHerwanto は述べて終えた。

日本ではイーコマース黎明期から楽天などのショッピングモールが存在していたため、フリマアプリなどが登場した現在でもモールを通じて売買を行うのが依然一般的かもしれません。一方、インドネシアではソーシャルメディアとインターネット環境がほぼ同時に普及しているためか、ソーシャルメディアを通じての個人売買(小規模事業者含む)も広く浸透しています。筆者周辺にもInstagramを通じてオーナーから直接品物を購入する友人が多くいます。Tokopoketのような小規模売買を支援するアプリは今後爆発的に伸びるかもしれませんね。