• 運営
  • 連載第1回
  • 2015/8/3

法の観点から観るECの現状

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こんにちは!ネットプロテクションズ片桐です。

EC運営をしていると、表記方法に困ったり、お客様からのクレームを受けたりと、なにかしらかのトラブルに巻き込まれることがあると思います。トラブルを最小限にするために、ECを運営する上で、知っておかなければならない法規をご紹介してまいります!

まずは、もっとも基本的なものに、特定商取引に関する法律(特商法)があります。
特商法の目的(第1条)では、

「この法律は、特定商取引(省略)を公正にし、及び購入者等が受けることのある損害の防止を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通及び役務の提供を適正かつ円滑にし、もつて民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」

と述べています。

特定商取引とは、

  • 訪問販売
  • 電話勧誘販売
  • 連鎖販売
  • 特定継続的役務提供
  • 業務提供誘引販売
  • 訪問購入
  • 通信販売

を指します。

通信販売とは、雑誌、カタログ、ちらし、広告、ダイレクトメール、テレビ、ホームページ、メールなどを見て、電話、FAX、郵便、インターネットなどで申し込む契約のことを差していて、EC、つまりネット通販・ネットオークションはここに含まれます。

今回は、特商法のなかでも「広告の表示」にスポットライトをあて、説明させていただきます。

通信販売についての広告(特商法第11条)

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ここで言われる広告とは、一般的な表記をさしていて、値段商品情報の事を指しています。

基本的に購入者は広告を見て売買契約を結ぶ意思の形成をするので、購入前の情報提供となる広告において、一定事項について明確な表示を行わせることを定めたのが特商法第11条である「広告の表示」です。

表示する事項として以下が規定されています。

  • 商品もしくは権利の販売価格又は役務の対価
    (販売価格に商品の送料が含まれない場合には、販売価格及び商品の送料)
  • 商品もしくは権利の代金又は役務の対価の支払いの時期及び方法
  • 商品の引渡時期もしくは権利の移転時期又は役務の提供時間
  • 商品もしくは指定権利の売買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除に関する事項
    (返品特約がある場合には、その内容を含む。)
  • 上記のほか、主務省令で定める事項

表示する事項として特商法にはその規定が詳細に記載されています。

注意すべき点

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特に注意が必要なのは特商法15条の2の、「通信販売」では商品を受け取ってから8日間は返品ができるという規定です。

8日間の返品が可能ということで、クーリング・オフに類似した制度ですが、あくまでも返品特約等の指定を広告に表示していなかった場合に認められるものであり、返品特約が広告に表示してある場合は期間内であっても商品を返還できません。
返品特約とは、「未開封のものに限り返品」など、それぞれのショップにより定められた独自の規定です。
クーリング・オフは基本的には訪問販売に適応されるものであり、通信販売では適応されません。

インターネット通販の場合、広告に加えて、申込み内容の確認画面にも返品特約を表示しなければなりません。
どちらか一方にだけ表示があったとしても、法律上返品特約として認められないので、この場合、クーリング・オフ類似の返品が適応されます。

したがって返品特約については特商法11条4号において、広告と申し込み確認画面において明確な表示をしてください。

まとめ

通信販売は、遠隔地間での取引であるため、大半の場合、販売条件などについての情報は、広告を通じてのみ提供されます。
ですから、その広告中の表示が不十分または不正確であると、後日、それらの点をめぐって双方にトラブルが発生することになります。

特商法は消費者保護のために、事業者が守らなければならない事項を定めたものです。ECを運営される方々は、規定に従い、双方にとって望ましい取引が行われるよう努めなければなりませんね。

著者紹介

片桐 大輝
  • 株式会社ネットプロテクションズ
  • bnr_air
  • bnr_atobarai
  • bnr_frex

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