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  • 連載第1回
  • 2017/1/17

多品目型ECの成長に必須!立ち上げ時にこそ必要なリスティング広告

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こんにちは。モネットの藤森です。当社は、以前は業務用清掃用品ECサイトを運営しており、現在はECサイト専門のウェブマーケティング事業を営んでおります。これまで、リマーケティング広告やディスプレイ広告、各種SNSの広告など様々なネット広告を扱ってきましたが、その中でもリスティング広告は、多品目型ECサイトで必須と感じています。

※リスティング広告とは
リスティング広告とは、YahooやGoogleの検索結果に、お金を払って表示できるテキスト広告のことです。 別名「検索連動型広告」とも呼ばれてます

数字から見るリスティング広告の効果

私が運営していたECサイトでは、リスティング広告からの売上が大半を占めていました。1年目の年商は約5000万円でしたが、その内75%の3800万がリスティング広告経由のお客さまでした。また、最終的な平均月商は900万でしたが、その半分の450万がリスティング広告経由のお客さまでした。

当社の支援先の数値を見てもそうですが、リスティング広告経由の売上とそれ以外の売上(主にオーガニック検索)は、大体半々になります。言い換えれば、リスティングを止めた瞬間、売上は半分になるということです。

私のECサイトでは、ピーク時の月の広告費は48万。最終的には24万と半分になりましたが、客数・売上・利益は増加しました。業務用清掃用品は、サイトに訪問してもらえるとついで買いが起きて単価が上がりやすく、かつ、リピーターさんが多い商材だったこともあり、リスティング広告と相性が良かったわけです。

※次回以降の連載で、私が運営していたECサイト上での詳細の数字をお伝えする予定です

広告費の分、利益率は下がるので、扱う商材や単価によっては注意が必要ですが、一度購入してくれたお客さまがリピーターになってくだされば長期的に広告費は回収できます。リスティング広告を行うかどうかは、リピート率やLTV(ライフタイムバリュー)と兼ね合いで判断するべきでしょう。

リスティング広告の強み

リスティング広告の強みは、「商品に関心がありそうな人(=明確なお客さま)に直接アプローチできること」と「早さ」です。

ECサイトは、全世界の人に商品を紹介できる便利な売場です。しかし、膨大な情報が溢れるインターネット上では、商品情報を公開しているだけでは、適切な人の目に留まることは容易ではありません。商品情報を見てもらえなければ、お客さまにとって価値ある商品・値段設定なのか判断することもできませんので、商品の改善ポイントも分からないでしょう。

リスティング広告を使えば、商品情報を直接お客さまの目に届けられます。それも、出稿したその日に、検索画面のトップに表示可能です。十分なSEO対策ができない立ち上げたばかりのサイトでは「特定のキーワードに関心を持っている人=適切なお客さま」に即座にアプローチするために最適なツールなのです。

また、様々なキーワードでリスティング広告を試すことによって、自社の商品が、どういったキーワードに関心がある人に響くのか/響かないのかを、判断することができます。リスティング広告の結果を測定し、一番有効なキーワードでSEO対策をするのが良いでしょう。

おススメ運営方針

リスティング広告はECサイトを運営する上で強力な武器となりますが、運営の方針を間違えると全く効果が出ません。これまでの経験上、以下の方針で運営するのがおススメです

①徹底的にキーワードを検討する

リスティング広告では「誰に配信するか」が最も重要で、それを決めるのがキーワードです。「絞り込み部分一致」などを駆使し、購買意欲の高いお客さまに確実に広告が出稿されるようにしましょう。残念ながらgoogle adwardsが推薦してくるキーワードは、クリック率は高くても、商品購入につながる可能性は低いです。キーワードは、自分なりの仮説を持って決めるのが最もいいですね。検索ボリュームだけで判断するのではなく、購入者心理を深く洞察することが大切です。

②魅力的な商品を広告する

あくまでも、商品がメインで、広告はサブです。重要なのは商品で、魅力がなかったり売れない商品に対していくら広告を出しても意味がありません。売れる商品に対して広告を出しましょう

③ROAS(投資した広告費用の回収率)の最初の目標は500-800%

※ROAS=売上÷広告費×100・・・投資した広告費用に対する売上額

支援先企業に、「広告費はどれくらいがいいですか?」 とよく尋ねられます。粗利率にもよるので一概に言えませんが、当社の支援先データを見ると「ROASが500-800%になる広告費が最適」と感じます。広告費50万の場合、広告経由売上が250-400万ということですね。もちろん高い方がいいに決まっていますが、まずは上記の数字を目標にしましょう。

※私のサイトでは、最終的には2000%を超えるROASを達成しましたが、そのノウハウは次回以降の連載でお伝えする予定です

④CPAよりLTVを意識する

※CPA・・・広告費÷コンバージョン数
※LTV・・・ライフタイムバリュー。1人の顧客が取引を始めてから終わりまでに累積でもたらす損益

CPA至上主義で運営する方がいらっしゃいますが、CPAはあくまで基準の1つです。1回毎のCPAだけでなく、広告で集まる顧客のLTVを見るべきでしょう。CPAのみを追及すると、全体の売上額や利益額といった規模が小さくなる傾向があります。

例えば、私が運営していたサイトでは、粗利500円の商品を、CPA700円で売ることもありました。1商品に対するCPAでは赤字です。ただし、この商品は売れ筋商品だったので、リピート購入に繋がったり、他の商品も一緒に購入されたりするので、全体で見るとプラスになっていました。これが、LTVの考え方ですね。

⑤まずは「失敗しない」ラインで運用のコツを掴む

リスティング広告はどんどん高機能化・多機能化されているため、知識を持たない方がはじめから成果を出すのはかなり大変です。まずは「失敗しないこと」を目指しましょう。失敗しないとは、広告費に対して、広告によって得た利益がマイナスにならない状態です。

⑥リスティング広告とリマーケティング広告のみ配信

この2つは、ECサイトで成果が出しやすい広告です。逆にリマーケティング広告以外のディスプレイネットワーク広告の配信は止めましょう。ユーザーにとっては受動型広告だからです。ECサイトと受動型広告は非常に相性が悪いですね。Facebook広告やインスタグラム広告も同様です。

また、当社の経験から、以下に該当する多品目型のECサイトは、リスティング広告の出稿を控えた方が良いでしょう。出稿しても、まず間違いなく割に合わないからです。

・粗利率が20%未満
→客単価が低かったり、、商品数が少なかったり(目安は500商品程度)、そもそもの粗利率が低い商品を扱っている場合、広告費が利益率を圧迫してしまい、売上が上がっても利益がマイナスになる可能性があります

・月商50万円以下
→広告に投資できる費用が少ないため、成果につながらない可能性があります。少なくとも、10万円程度は予算を確保できた方がいいでしょう

・その他、商品の強みがはっきりしないサイト
→広告がクリックされても、他社商品と比較した強みがなければ、離脱率が高くてコストばかりかかってしまいます

上記に該当しないなら、広告出稿する価値があると思います。多品目型のECサイトの中でも、特に、アパレルECサイトでは効果が出やすいので、リスティング広告を試してみるのが良いでしょう。

次回以降は、私が運営していたECサイトや、支援先の実数値を見ながら、リスティング広告の運用を詳しくみていきます。

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