マーケティング

【連載第6回】 課税仕入れとして処理できる仕組みとは

1,000万円未満の売上の場合は免税になりますが、物品販売では意外と早い段階で1,000万円の売上基準を超えていきます。免税から課税になった場合、棚卸が課税仕入れとしてカウントできる仕組みなどをご説明します。

税率に変更があった場合の注意事項

消費税が短い間に、5%から8%に変わり、10%になるのももう目前です。こうした消費税の改定時期は、ECサイト内でも周知に時間をかける人も多いでしょう。
今回は、消費税の免税事業者から課税事業者になった初年度の処理について見落としがちな棚卸の消費税の課税仕入れについて解説していきます。
売上が1,000万円未満の場合は消費税の納税義務がないのは有名なことですが、1,000万円以上となると翌々年から消費税の納税義務者となります。
これは事業として行っている場合なので、雑所得の場合には課税仕入れなど関係ありません。しかし、趣味といえど1,000万円以上の物品販売は常識的な金額ではないので、事業所得とみなされてしまいます。

免税事業者から課税事業者になった最初の年、売上の消費税から仕入や経費の課税仕入れの消費税を引いた消費税額が納税する税額となります。
これは、課税事業者になった年の売上と課税仕入れ&経費で計算するので1,000万円以上になった年の計算を遡って2年後に払うわけではありません。さらに、棚卸の問題があります。免税だった年度に仕入れた商品を消費税を納める年度に売った場合、課税仕入れの年度前になるので、消費税が引けないままになります。
よって、期首の棚卸分は「課税仕入れとして扱ってよい」という決まりになっています。
税率が頻繁に変わりますので、5%の時に仕入れた期首在庫を売ったのか、8%の期首在庫分なのか、税率に変更があった初年度の時だけ注意が必要です。

事業を縮小して、免税事業者に戻る場合

売上が小さくなって、翌年が免税事業者になるケースの場合は、逆の課税仕入れから外す処理が必要になります。期末の在庫分の消費税を課税仕入れから除いて計算しますので納税額が増えるということになります。
1,000万円の金額をいったりきたりして、免税と課税が交互になるような事業をされている場合は、在庫の商品が5%の時の仕入か8%の時の課税仕入かまで管理が必要になります。こうした点からも、なるべく長期在庫をもたないような経営をすることが経理事務が煩雑にならないといえるのです。

初年度は、免税時代の在庫の消費税も課税仕入れとして引くことができます。うっかり税金を納めすぎていないか注意しましょう。

法人の場合、1,000万円の基準は12か月に割り返した場合で判定されます。1カ月の売上が平均84万円超であれば、表面上1,000万円でなくても課税事業者となるケースがあります。具体的な判断を知りたい事業者は、税理士にご相談されることをおすすめします。