マーケティング

【連載第2回】 圧倒的。意外と知られていない!?BtoBの市場規模とEC化率

こんにちは。株式会社Dai BカートASPの鵜飼 智史(うかい さとし)です。

新規事業を始めようとする時や、事業計画を考えたりする中で、市場を知ることは大切ですよね。どんな特徴があって、そこに売上をあげるチャンスがあるのか?まずは数字をありのままに捉えて、それをもとに順番に解説していこうと思います。

BtoCの15倍超!BtoBの巨大な市場規模とは?

今回ご紹介する数字やデータは、経済産業省が平成10年度から毎年実施している「我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」から引用しています。また、当該調査は、講演やセミナーなどで市場規模やEC化率を説明する際に、その数字の出どころとなっているものになります。

平成26年度の調査結果によると、日本国内のBtoC-ECの市場規模は12.8兆円(前年比14.6%増)で、EC化率は4.37%(前年比0.52 ポイント増)であったのに対し、BtoB-ECの市場規模は195.5兆円(前年比5.0%増)で、EC化率は18.3%(前年比0.4 ポイント増)でした。全ての数値において前年比を上回っているという特徴もあります。

テキストだけではイメージしづらいので、まずはBtoCとBtoBの市場規模を図にして比較してみました。
np_02_11※図(BtoBは狭義の定義を用いています)

このように視覚化するとわかりやすいですよね。BtoC-ECの市場規模と比べると実に15倍超!もあるので、BtoB-ECの市場規模が非常に大きいということがわかります。

あれ?意外にも高いEC化率

BtoB-ECを考える場合には、ついその巨大な市場規模に目が行きがちですが、特筆すべきはEC化率だと考えています。BtoCのEC化率は4.37%であったのに対し、BtoBのEC化率は(なんと!!)18.3%という調査結果が出ているのです。

「あれっ?BtoBってもっとアナログな取引きをしているイメージがあるんですが、、」という方もおられるかもしれませんが、現実にはBtoBの方がよりEC化が進んでいます。

np_02_22

BtoCはお買い物。楽しいショッピングをおこなうのに対し、BtoBは企業間における取引きになるので、楽しいショッピングとは少し異なる部分があります。対象とするターゲットで多少の差はあるかもしれませんが、BtoBの場合、業務時間という限られた時間の中で、早く確実に注文を終わらせる必要があります。つまり、次第に効率化を求めやすい背景があり、システム化が進んでいきやすい傾向にあります。ですので、EC化していくのは当然の流れでBtoBとECは以外にも相性が良かったりするのです。

でも、肌感覚としてBtoBのEC化が進んでいないような気がしてしまうのは何故でしょうか?

それはこの「電子商取引に関する市場調査」の調査方法にあります。このEC化率というのは金額ベースで算出されているので “大きな取引き” つまり、大手企業の取引きがEC化されていると全体に占める金額ベースでの割合が高くなるので、総じてEC化率が高くなる傾向にあります。

これが18.3%という高いEC化率が出ているのにも関わらず、BtoBのEC化が進んでいないように感じる大きな要因です。

狙いやすい市場にもかかわらず、まだまだ手付かずな状態

大手企業に関しては当たり前のようにおこなっているBtoBのEC化ですが、中小企業をベースに考えるとまだまだ浸透していないのが現実です。そして、たとえ会社員だとしても一旦職場を離れれば、いち個人としての側面もあります。当然、個人の消費体験としてはネットショッピングをおこなっているので、BtoBにおいても同じような感覚で注文をおこないたいというニーズが広がっているのです。

ニーズはあるものの独自の商習慣をしっかりとEC化できていない非EC化(81.7%)金額ベースで計算してみると、なんと875兆円もの取引きがまだオンラインに移行していないことがわかります。もちろんその全てがEC化するわけではないですし、1社で独占できるわけでもないですが、大変大きく魅力的な市場であることは変わりません。

昨今、メーカーがBtoCのネット販売を始めたり、楽天やAmazonに出店/出品したりすることが増えてきました。いままでは様子見だったメーカーもネット販売というチャネルを無視できなくなってきています。これからの成長戦略を考えるうえで、BtoBのEC市場。つまりBtoBコマースに参入するのも一つの選択肢になるのかもしれません。