マーケティング

【連載第1回】経営コンサルタント・竹内謙礼さんに学ぶ! 経営コンサルタント・竹内謙礼さんに学ぶ!~2017年ここを抑えて勝ち組ネットショップになる!(前編)~

トランプ次期米大統領当選やイギリスのEU離脱、熊本地震など、世界情勢の不確実性が増した2016年。
楽天市場などのネットビジネスのほか、さまざまなビジネス書籍で受賞履歴あり。180社近い企業の経営コンサルタントとして精力的に活動され、NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長も務める、毎年、「売れる販売企画・キャッチコピー予測カレンダー」を出していらっしゃる竹内謙礼さんとともに2016年の通販業界を振り返ります。

ネット消費に翳り!?消費全体の停滞がついにネットにも影を落とす

NP秋山)
まずは2016年の通販業界を振り返るとどんな年でしたか?

竹内さん)
厳しくなった…以上でも以下でもなかったのではないでしょうか。『ネットライフ1万人調査』(日経MJ)によると、ネット経由での消費額は前回に比べ6.4%減。調査開始以来はじめて、流通額は伸びているにもかかわらず、ネット消費はシュリンクする結果となりました。消費全体の低迷がネット消費にも表れてきたというわけです。伸び率というところでは、明らかに鈍化したと感じざるを得ません。しかし、売上げが伸び悩んでいる原因がネットショップ運営にあるのではなく、市場競争の激化にあることを把握した上で冷静に判断する必要があります

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2016年ショップ成功のカギは、広告効果の最大化&新商品開発のスピード感

NP秋山)
そんな2016年、どのようなショップが成功を収めることができたのでしょうか?

竹内さん)
広告を効果的に活用できているショップをはじめ、新商品のリリースが速いショップ。Googleも楽天もAmazonも売れ筋の新商品を上位表示させる傾向にあり、そこのスピード感を持っているショップは成功しています。多数がメガサイトであり、『楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー』のベストショップ10を見てみると、7店舗が上場企業。結局、大企業の伸びが市場全体に影響しているわけです。
「大企業はネット通販が苦手」という時代は過去のもの。スマホにしてもパソコンにしても一画面を取り合ったときには、大企業が力を振るいます。対抗できるのは、企画力のある中小企業です。強力なライバルを相手にしているわけですから、小技では戦えません。カテゴリー最大の量販店と戦う覚悟が必要となるのではないでしょうか。

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NP秋山)
確かにNP後払いの導入企業様のなかでも大企業が伸び、一方で中小企業では鈍化が見られたように思います。それまでとは何が変わったのでしょうか?

竹内さん)
例えば、SEO対策が万全でない、小規模ショップでも長く続けていれば検索上位に表示され、不利に働くことはありませんでした。2016年前半までは、従来通りでもビジネスが回っていたわけです。しかし、2016年後半は競合の台頭に抗うことができなくなりました。必勝法が通用しなくなったときに、即座に切り替えられる人と切り替えられない人が両極化。リーマンショックや東日本大震災を乗り切って安泰だと思われたショップが、国際情勢の不透明感が増したことによる消費低迷・消費スパンの長期化で思いがけない苦戦を強いられました。それぞれのショップでオーダーメイド化された手法が必要とされ、情報豊富な時代で、その答えを探すのも一筋縄ではいきません。

コンテンツ制作は良質な記事とSEO対策!

NP秋山)
新しいことにチャレンジすることでインプットし、それをアウトプットに活かしている企業ほど伸びているわけですね。
さて…2016年を振り返ってきましたが、予想通りの1年となったのでしょうか?

竹内さん)
2015年予測でもキーワードに挙げた、“買い物不安症候群”。モノを買う前に、不安に駆られて徹底した事前調査を行う消費者が増えました。その“調べる”という行為が、実店舗とインターネット通販を絡め、オムニチャネル化が加速。小・中規模なネットショップは、実店舗を構えているほうが圧倒的に強いという流れになってきています。
一方、予想外だったのがキュレーションサイトの問題です。SEOの悪用、モラルの無さが目立った反面、キュレーションサイトの売上げ・アクセス数への効果の高さが証明されました。e-コマースにおいて、ここまでコンテンツが重要視されるとは思っていませんでしたし、SEOについて知っているかが分岐点となりました。

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NP秋山)
なにがきっかけで問題視されるかは予測できないところがありますから。
良質なコンテンツ制作のための優秀なライター確保とSEOのノウハウ次第となると、中小企業には厳しい状況が続きますね。

竹内さん)
キュレーションサイト問題を自分たちと無関係のものと考えるようでは、それこそ大問題です。そうなると、SEOの活用方法がわからないどころか、その重要性に気づくこともできません。SEOは理屈・考え方が難解で、情報収集も一苦労。ただ、ショッピングモールでも自社サイトでも、いまやSEOは避けて通れません。楽天市場でSEO対策を施してもブロックされており、すでにショッピングモールというアドバンテージが希薄になっている昨今では、YahooやGoogleの検索エンジンで上位表示を目指して、SEO対策のスキルを身に付ける必要があります。高度なSEOのノウハウが求められるがために外注へ頼りがちですが、コンテンツの質を担保するためには、社内でSEO対策を講じていくことも考えていかなければなりません。

NP秋山)
なるほど、SEO対策は今後もポイントになりそうですね。
引き続き、後編では2017年の通販業界についてお話を伺えればと思います。